June 24, 2019

Eスクーターの安全な運用に向けて

201906230004今日は、先日、ご質問があった「Eスクーターにまつわる話題」をお届けしましょう。

今夏、ウィーンは、レンタルのEスクーターが本格的にサービスを開始してから、初のハイシーズンを迎えます。

ウィーンでは、従来から個人でもキックスクーターを使っている人は多かったのですが、電動式のものはお値段が張ることもあり、今ひとつ、普及していませんでした。

しかし、このブログでも何回かご紹介しているようにスマートフォンのアプリを活用した利便性の高いEスクーターがサービスを開始してから、様相は一変しました。街中でEスクーターに乗っている人が急速に増えたのです。

201906230003現在、ウィーンではEスクーターのレンタルを実施している会社は6社、1500台以上が運用されていると言われています。
長距離の移動には向きませんが、短距離の移動では非常に便利です。何しろ、乗り捨て自由ですから‥

また、乗り捨て式のレンタルバイク(自転車)が大きな問題を起こして頓挫したのに対し、Eスクーターの場合、毎晩、運用会社が市内から回収し、充電の上、翌朝、市内にデリバリーする形をとっているため、当局からも「公共交通機関を補佐する乗り物」という評価を得るに至りました。

201906230005反面、運用開始直後から問題になったのが、安全の確保。実際、Feriも市内を歩いていると、Eスクーターが音もなくやって来て脇をすり抜け、ちょっとビックリした経験もあります。

今後、交通事故が多発するようなことがあると、システム全体が崩壊しかねません。

そこで、観光客も増えるハイシーズンを前に、ウィーン市当局では、Eスクーターの安全な利用を促進するため、運用会社と連携して、明確なルールを設定し、発表しました。

そのルールは、以下のとおりです。

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June 19, 2019

謎のピクトグラムシリーズ ガソリンエンジン車進入禁止?

Img_2019_04_0183今日は「謎のピクトグラムシリーズ」をお届けしましょう。

ウィーン市内のガレージは、土地の関係から地下に設けられているケースが多いですが、先日、ある地下ガレージの入り口で写真のようなピクトグラムを見かけました。

「丸に斜線」なので、禁止行為であることは明白ですが、ちょっと見かけないピクトグラムです。自動車のシルエットに何らかのボンベ。そして、液体が垂れています。

ピクトグラムの横には「Einfahrt für flüssiggasbetriebene KFZ verboten!」という文字が描かれています。

その隣にはピクトグラムではありませんが、看板が掲げられています。この看板には「Sauber,Sicher,Sparsam Erdgasauto ICH DARF HINEIN」という文字が‥

つまり、このガレージは天然ガス自動車専用で、ガソリンエンジン車の乗り入れを禁止しているようです。

Feriは、ウィーン市内で天然ガス自動車の表示を見たのは、この時が初めてで、正直、驚きました。

201906050010天然ガス自動車は、光化学スモッグや酸性雨など、環境汚染の原因となる窒素酸化物や炭化水素の排出量が少なく、硫黄酸化物は全く排出されません。

さらに、喘息などの呼吸器疾患の原因となる黒煙や粒子状物質は、ほとんど排出されません。

そのため大気汚染対策には有効なのですが、日本ではLPGガス自動車は、ガスを供給するスタンドの問題、車体重量の問題などから、主に大都市部のタクシーなどに限定されており、通常の乗用車では見かけないような気がします。

実際、オーストリアでも自家用車に関しては、天然ガス自動車は非常に少数に留まっているというデーターもあります(JETROの資料では、2018年のオーストリアでの登録台数は、天然ガス・ガソリン併用が525台、天然ガスが110台となっていました)。

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June 15, 2019

自律型E-Busの実用化試験が始まりました

201906140002Wiener Linienが中心となって開発と実用化を進めている自律型E-Bus(自動運転電気バス)の実用化試験が、6月6日からSeestadtで始まりました。

現車の完成後、2018年4月からWiener Linienが中心となり、オーストリア工科大学(AIT)、KuratoriumfürVerkehrssicherheit(KFV)、TÜVAustria、Siemens Mobility、Navyaなどの協力を得て、Leopoldauにあるバス車庫で様々なテストを行ってきましたが、いよいよ実際に乗客を乗せた実用化試験という第2段階に入ったものです。

実用化試験初日にはMichael Ludwigウィーン市長をはじめとする関係者が出席し、実用化試験のスタートを祝いました。

201906140001このブログでも以前お伝えしたように、今回、自律型E-Busの実用化試験が行われるのは、U2のSeestadt駅を起点とする路線で、10の停留所が設けられます。

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、U2のSeestadt駅から住民が住む街まで約2キロ、離れています。この間のアクセスを担当する訳です。

自律型E-Busの定員は11名ですが、安全確保と法律的な要件をクリアするため、オペレーター(保安要員)が同乗します。そのため、実際に乗れる人数は10名です。

201906140005さらに安全上の理由から、立ち席乗車は認められません。また、ベビーカーを使用するお客さまが乗車する場合、席が減少することになります。

テスト中に障害が発生した場合、代替交通機関は提供されません。そのため、乗車料金は無料になっています。

興味深いのは、自律型E-Busは、いわゆる時刻表は存在しません。

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May 16, 2019

路面電車にもパートタイム運転士制度を導入

201905160011今日は「Wiener Linienの運転士募集にまつわる話題」をお届けしましょう。


最近は、いずこも人手不足で社員の確保が大変です。日本でも「働き方改革」の一環として、有給休暇取得が義務づけられたため、有給休暇をとる社員をカバーするための要員確保が大きな問題になっているという話を耳にしました。


特に日本の場合、年中無休という業態も多いため、人員の確保は頭の痛い問題だと思います。


さて、2019年1月に、このブログでWiener Linienが地下鉄の運転士にパートタイム制度を導入するという話題をお届けしました(詳しくはこちらから)。


その際、地下鉄でのプロジェクトがうまくいった場合、路面電車やバスにもパートタイム運転士制度を広げる可能性があることをご紹介しました。


201905160012このほど、Wiener Linienから路面電車の運転士に もパートタイム制度を導入することが発表されました。


パートタイム運転士の勤務は、朝夕のラッシュ時、大規模イベント時など、多くの運転士が必要な場合に投入されます。また、フルタイムの運転士が、急病で欠勤した場合などのカバーにもあたります(オペラみたいですね)。


パートタイム運転士の勤務は、週12時間以上。パートタイム運転士を希望する人は、申し込み後、フルタイムの運転士と同様のトレーニングを通じて、適性を判断されます。このトレーニングは17日間です。


そして、適性があると判断された候補者は、40日間にわたる本格的なトレーニング(実地訓練)に入ります。


トレーニング内容ですが、教習車を使っての実車運転(18日)、異常時対応(4日)、トレーナーが同乗した営業路面電車でのトレーニング(18日)、応急措置対応(1日)、お客さま対応(4日)などとなっています。

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May 11, 2019

E-Scooter in U-Bahn

201905110003今日は「Tramway-Tag 2019」の開催日。残念ながらFeriは、今回、参加できませんので、見学レポートはございません。

さて、「今日は地下鉄の話題」をお届けしましょう。

ウィーンでは、現在、電動式のシェアスクーターが人気を集めています。当ブログでも2018年12月に電動シェアスクーターの話題をご紹介しました(詳しくはこちら)。

無料のシェアバイクがマナー違反者による乗り捨てで、しないから駆逐されたのとは対照的に、こちらは夜間に運営会社が回収し、充電とメンテナンスを行うため、市当局からも「次世代の公共交通期間」として期待されています。

その後、複数の運営会社が参入し、現在、6社が営業しています。

201905110002やはり積極的に運営会社が関わらないと、うまくいかないという好例でしょうか。

ご存じのようにウィーンの地下鉄では、ラッシュ時を除き自転車(E Bikeを含む)を搭載することが可能です(平日は9時~15時、18時30分以降は搭載可能。別途、料金は不要)。

道路交通法では、Eスクーター(E-Scooter)は自転車と同じ扱いですが、Wiener Linienでは、従来、スクーターに関しては自転車と同じ扱いにはせず、手荷物扱いにしていました。

これは、大きさの関係から他の乗客に迷惑がかかるからという理由のようで、基本的に折りたたみ、座席の下に格納することが求められていました。

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April 12, 2019

空中タクシー ウィーンで試験飛行

201904110001今日は「次世代の乗り物 空中タクシー(Flugtaxi)の話題」をお届けしましょう。

現在、世界各国で,ベンチャー企業が中心となって「人が乗れるドローン」の開発が進められていますが、先日、ウィーンで自律型航空機の試作機が試験飛行を行いました。

今回はサッカースタジアム内で試験飛行が披露されたのは、「EHang 216」というモデルで、乗客2人と荷物を収容し、最高速度約160km/hで飛行することができます。

駆動方式はバッテリーを利用したモーターで複数の回転翼を回すもので、航続距離は70から80kmを想定しているそうです。また、15分で約80%まで充電が可能であると発表しています。

騒音に関しても電気モーターを使用しているため、非常に静かな点が特徴だとか‥

「EHang 216」は、いわゆるパイロットが搭乗しない「自律型航空機」というのが最大のウリです。

201904110002この機体ですが、オーストリアのFACCという会社が、中国のドローンメーカーEHangと協同で開発を進めているものです。

この試験飛行にはオーストリアのHofer運輸大臣も視察に訪れ、空中タクシーの実用化に向けて、規制緩和などを推進する意向であることを発表しています。

実用化に向けては、実際の市街地などでの試験飛行が不可欠な訳で、現在の規制では、それは不可能。そこで、欧州航空局と共同で、法的整備を行う意向のようです。

 

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April 04, 2019

変わったお店シリーズ152 キックスクーター専門店

201904030003今日は「変わったお店シリーズ」をお届けします。

当ブログでもお伝えしているように、こちらではキックスクーターも立派な「パーソナル交通機関」と位置づけられています。特に最近ではレンタル方式の電動キックスクーターが搭乗してから、その傾向は顕著になりました。

そのため、学校などでもキックスクーター用の駐輪場が設けられています。

通常、キックスクーターは自転車屋さんで販売されていますが、今日、ご紹介するのは「キックスクーターの専門店」です。

201904030002屋号は「UCARVER」。実は、ここは「FMGH Fine Mobility GmbH」というキックスクーターメーカーのアンテナショップでした。

同社は23区に本社があり、各種のキックスクーターを製造・販売しています。通常の乗用キックスクーターの他に、荷物を運ぶことができるバージョンや二人乗りも開発しています。

同社の製品はウィーン国際空港で、業務用にも利用されていることが、同社のホームページで紹介されています。

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March 27, 2019

自動車のドアにご用心!

201903260005今日は「自転車にまつわる話題」をお届けしましょう。ウィーンでは、自転車を公共交通機関の一つと位置づけており、レンタルバイクも含めて、その使用を推奨しています。

CityBikeのステーションも以前は駅周辺が中心でしたが、最近では街中でも数多く見かけるようになりました。もちろん、自分の自転車の乗っているウィーン子も多数。

日本では、自転車を邪魔者扱いする風潮があるような気がしますが、こちらでは自転車を積極的に利用してもらうためのインフラ整備も行われています。

その一つが、自転車専用レーンの設置です。広い歩道があるエリアでは、歩道の一部を自転車専用レーンとして、明確に分けています。交差点にも自転車専用信号機が設置されている場所もあります。

201903260006とは言っても、全ての歩道上に自転車専用レーンがある訳ではありません。

歩道が狭い場所では、日本と異なり、自転車は車道を走ることになっています。つまり、歩道は「基本的に歩行者が使うもの」という考え方が徹底している訳です。

自転車が車道を走る場合、基本的には歩道寄りを走行することになりますが、ここで問題になるのが、自動車の公認路上駐車エリア。ウィーンでは、車道の一部に公式の駐車スペースを設けているところが多数、存在します。

中には実質的には、片側1車線にしてまで、駐車スペースを確保している道路もあるほどです。このあたりの考え方は、日本とは大きく異なりますね。

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March 22, 2019

教習車でトレーニング中

201903200003

ココログのリニューアル後、改行がうまく入らない、写真が掲載できないというトラブルがありましたが、一部は解消されたようなので、テストを兼ねて、軽めの話題をお届けしましょう。

今日は「自動車運転教習の話題」をお届けしましょう。

ご存じのように、こちらでは日本のような自動車教習所は存在しません。とくに所内に教習線用コースを持っているところは、ほぼ、皆無。

そう、いきなり路上教習です。日本人から見ると、無謀にも思えますが、逆に効率的かつ、実践的と言えるのかもしれません。

街中で屋根に「L」という看板を掲げた自家用車を見かけますが、あれが教習車です。従って、Lの看板を掲げた自家用車を見たら、近づかないのが吉かも‥

ところで、以前、Wiener Linienが開催する「Tramwaytag(路面電車の日)」の中央工場オープンハウスで、教習用バスをご紹介したことがあります(2枚目の写真が、その時のもの。運転席には体験運転の素人さんが乗っております)。

一番の特徴は「ハンドルが2つついていること」です。つまり、トレーニーがハンドル操作を誤った場合、トレーナーが別のハンドルでリカバリーできるようになっている訳です。

201903200001また、このハンドルを2つ持つ教習車が、日本の陸上自衛隊でも導入されていることを、後日、お伝えしました。

Feriは、大型車の運転免許を取得していないので、実際、日本の民間教習所では、どのような車両を使って大型車教習をしているのかは知りませんが、興味はありますね。

さて、先日、Pilgramgasse周辺を歩いていたところ、Wiener Linienの教習車がやってきました。そう、例のハンドルが2つついている教習車です。

トレーナーはちゃんと制服姿なのに、トレーニーがトレーナーで運転しているのはご愛敬。後日、写真を拡大したところ、後ろにもトレーニーらしき人物が乗車しているのがわかります。

ちょうど、交差点でハンドルを切る場面でしたが、トレーナーはハンドルに手をかけておらず、トレーニーが運転しているようです。

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March 12, 2019

粋な自動車ナンバー「CANON1」

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今日は「自動車のナンバープレートにまつわる話題」をお届けしましょう。

日本では自動車の登録番号は、片仮名一文字と数字4桁の組み合わせが標準になっていると思います。

確か、1999年頃、「希望ナンバー制度」が全国に導入され、ユーザーがリクエストすれば、希望する4桁の番号を入手することも可能になりました。

なお、希望ナンバーのプレートは受注生産となるため、通常のナンバープレートより、やや高めの料金設定となっているとか‥ただ、4桁の数字なので、リクエストできるのは数字だけですね。

一方、オーストリアの場合、基本は登録地の略号と数字・アルファベットの組み合わせが基本です。そして、登録地とナンバーの間には「州の紋章」が入っています。

ちなみに公用車の場合は、「州の紋章」部分が「国の紋章」になり、左側の登録地記号が組織記号に変わります(郵便の場合はPTなど)。

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こちらでは自動車のナンバープレートにはアルファベットが使われているため、希望ナンバーの幅も非常に広がります。

そのため、企業名や組織名を記されたナンバープレートを時々見かけます。先日、市内を歩いていた時、黒いミニバンが駐車していました。貨物室にはCanonのロゴ。

恐らくオーストリアのCanon関連企業の業務用車両でしょうか。さて、この時、ナンバープレートに目をやると「CANON1」という粋なプレートが付いているではありませんか。

なお、2006年にも、このようなパターンで「ホテル・ザッハーの社用車」をご紹介したことがあります。ただ、この時は、登録地ザルツブルクである「S」を上手に活用したパターンでした(詳しくはこちらから)。

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